空想、と現実。不確実な世界。

渾然としてひとつになり

山は稜線という主張をやめ

灰色の空と渾然一体となり

奇妙なまだら模様を構成する白と灰のもやもやが

ただそこには映し出されていただけだったのです。

それは。

人の認識という脆弱な境界線を突破した、全てが曖昧な世界。

全てはつながっている。

世界はひとつ。

そんな言葉がふと脳裏に浮かぶ。

彼(あるいは彼女)は誰にともなく問いました。

もし私の視神経を誰かの視神経に接続することが出来たなら。

この映像を見せられたなら。

この寂しいような、嬉しいような、名づけ親もいない、産まれたばかりのこの感情を共有できるのでしょうか?

それとも、全く真新しい別の感覚が芽生えるのでしょうか?

もし全ての人とつながることができたなら。

要約。

家から見えるお山(手稲山)が冠雪しました。

それを記念して写真撮影でもするか?ということで。

パシリ!

しかし。

何がなんだか分からない写真になってしまったので没。

前衛的アートとしての価値を得る可能性も無きにしも非ず!

などという声も上がり会議は一時紛糾いたしましたが、これは文章だけで勝負せよとの思し召しだと解釈、議決。

そしたらなんだか凄くファンタジー。

あ、いや。

おかしくなって。

ないです。

・・・多分。

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影色に染まる街

ひっさびさの演劇鑑賞。

小学生時代からの友人、しもの先生(誰?っていう人は右のリンク集からジャンプしてみてwink)に誘われて。

演劇ユニット Words of hearts

第2回公演作品

Once in a lifetime

ふむ。

なかなか刺激的でした。

一人芝居ってのは多人数の芝居と違って、舞台上での役者同士のチームワークができないから大変そうだなあ。

自分は一人芝居したことないから、実感としては分かり得ないけど。

いやはや、しかし。

開演時間に間に合わなかったのは猛省せねば。

やっぱ、作家さんは最初からきちんと組み立てて創っているわけだし、少なくとも自分はそこを分かっている立場の人間なので。

それなのに見逃すというのは不遜、最たる不遜!

加えて。

足が遅くなったという事実、その上をゆく体力の減退が壊滅的。

時の流れというものはかくも恐ろしいものなのですねweep

            danger注意danger

実はこの話、ここでは終わりません。

続きがあるのです。

少しだけ恐い話ですから、そういうのが苦手な人は読まないでください。

演劇鑑賞後、しもの先生としばし語らってからの帰宅とあいなったわけなのですが。

その帰り道。

バスを降りて、家まで大体15分程の道程。

かなり激しい雨が降ったことを思わせる、湿った闇。

オレンジ色の光を放つ街灯に照らしだされる、濡れて黒ずんだアスファルト。

時計はすでに23時をまわっています。

人影ひとつ、ありません。

・・・・・

じりじりと奇怪な音を発する自動販売機。

自分の足音が気になるくらいにひっそりと静まり返る夜道。

ふと先を見ると4~5m先にチカチカと明滅を繰り返している街灯が。

そのとき『ある話』を考えついたのです。

その話のタイトルは。

『影色に染まる街』

ざっと内容を説明すると。

街中にある神出鬼没の街灯。

その『街灯の明かりが消えた瞬間』に触れていると、異次元の街に引き込まれてしまう。

その街の道路や、壁には影が貼りついている。

自分以外に生きているものはいない。

あるのは影、影、影。

という、ショートホラーストーリー。

そんな想像を膨らませながら歩いていました。

すると、気付いたらまた4~5m先の街灯がチカチカ。

ここはかなり街外れだし、整備が行き届いていないのも無理はない。

・・・・・。

その街灯まで1mくらいのところで。

不意に灯りが消えた。

まるで、近づいてきた人の気配に呼応するように。

(・・・・・センサーで点いたり消えたりするのか?)

いや、それはない。

近づいてきたものに反応して『点く』なら分かる。

しかし、この時間、この暗がりだ。

『消える』というのは理に合わない。

なにか違和を感じつつも歩を進める。

その街頭を通り過ぎ、2~3m程進んだあたりか。

オレンジ色の光を視界の端に感じとる。

振り返ると、街頭は何事もなかったかのごとく明るさを取り戻してた。

(・・・・・?)

視線を前に戻すと、その先には同じように光る街灯が。

漠然とした嫌な予感が自意識の底の方から押し寄せてくる。

『2つ連続』なら偶然。

それなら。

『3つ連続』は、どうなのか。

自然と歩みが速くなる。

そして。

4~5mのところまで近づいたそのとき。

・・・・・チカチカと明滅し始める街灯。

もう歩みを止めることはできない。

ぐんぐん近づいてくる街灯。

そして。

消えた。

その後、こうしてブログを更新している自分は、もしかすると『生還者』なのかもしれません。

もちろん、知る由もないのですが。

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くらがりで、ひそやかに、

失われた性への憎悪は陽の目を見ることなく反転し神格化された。

相反する二つの感情はいつの間にやら二極化され分し、時を経て、完全孤立した。その二つの魂ともいえる二分された感情はあるきっかけで出会い、ハレーションを起し、やがて自滅の道をたどるのだ。しかし彼女にとっての死が破滅であったのか、救済であったのかそれは彼女にしか知りえないこと。

いや、あるいは彼女身にすら解っていなかったのかもしれない。

彼女は今もくらがりに立ち続ける。世界への撃者として、崇高な理想の下に。

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ある晴れた冬の夜に

雪の季節。風の強かったある夜の話。

各地で突風が猛威を振るっていたその日。勿論ここも例外ではなく、びゅごー、ざわー、と風が家と家の間を吹き抜ける音がしていました。

私は暖かくした部屋の中でゆったりと本を読みながらセレブリティを気どっていたのですが、突然、激しく『ばらららっ』とロールアップカーテンの向こう側、カーテンで仕切られた視界の外側で窓を叩く音がしたのです。

雪か?心霊現象か?はたは曲者かっ!?どぎまぎして止まないへたれ臓器どもの動揺を頭蓋からの電気信号やら脳内麻薬やらでどうにか捻じ伏せつつ、カーテンをロールアップ。

どうやら雪ではないらしい。私は辺りをゆっくりと見渡す。外は充分に晴れていて、群青の空には星がちらほら瞬いている。しかし、何も、いない。

・・・・・いや、よく目を凝らすと遠方になにやら二つの光源が中空を彷徨っている。まさか人魂!? UFO!? UMA!!?基本的にはUMAが近い。

けもの。

けものだ。猫か狐か?狸か犬か?いや、そのようなことはその時の私にはどうでもいい瑣末なことだった。さっきの音はお前かい?お前なのかい?しかし所詮それは人の言の葉、けものに通じるわけもなくただ、侮蔑にも似た視線を無造作に向けてくるだけ。

勿論、自然界の習わしに従って私も視線をはずさない。

動かない。

この世界。

先に動いた方が負けなのだ。

その時、ふと視界に映りこんだのは、夜の青さをさりげなく含んだ青白い自分の姿。

窓に映し出された滑稽な自らの実像。ハッとした。この勝負、はなから私の負けである、と。

そう理解した。

ぬくぬくと温められた箱庭の中、他の生物から剥ぎ取った毛、皮に身を包み、閉じた世界で安穏と惰眠を貪る保身にのみ長けた私と、己が身ひとつで開かれた世界を切り進む逞しきフロンティア、とではまるで勝負になりはしないのだ、と。

そう魂で理解できた。

先ほどからの侮蔑の視線はつまり、己の分をわきまえない、分不相応の私に対するものだったのだ。いや、もうそこにはけものの意志など存在せず、あるいは私自身の無意識の投影であったのかもしれない。

そう思ったときには既に獣の姿は消えていたのです。掻き消されたかの様に何の痕跡も残さず。

急にこの場所が不可思議で曖昧で出来損ないの世界であることが身近に感じられた。

しっかと大地を踏みしめているはずなのに足元がぐらぐら揺れている。

自分はまだこの世界のことを何も知らない。

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